第74回ブエルタ・ア・エスパーニャは8月26日(月)、イビ・シウダドデルフゲテ〜アリカンテ間の175.5kmで第3ステージが行われ、アイルランドチャンピオンのサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)が大集団のゴール勝負を制して初優勝した。総合成績では前日に首位に立ったサンウェブのニコラス・ロッシュ(アイルランド)がその座を堅持した。
今大会最初のゴールスプリント勝負となったが、レース中盤はアップダウンが多く、山岳賞ジャージを着用するブルゴスBHのアンヘル・マドラゾ(スペイン)を含む3選手が先行。ボーラ・ハンスグローエとユンボ・ビスマ勢がメイン集団をペースアップして、先行選手を吸収。有力スプリンターらによる力比べに持ち込んだ。
数人のスプリンターは途中の上りで脱落していたため、チームメートに終始援護されてパワーを温存していたベネットが大差をつけてトップフィニッシュ。
「このアイルランドチャンピオンジャージを着用して勝利することがどんなに名誉なことか」と喜びを表した。
「三大ステージレースは最初に1勝するのが大変だが、それを果たせば簡単だ。山岳コースが多いので、この日を逃すと最終週まで待たなければならなかったから、今日勝てて今後の展開が楽になる」とベネットは語った。
総合成績でもアイルランドのロッシュがリーダージャージを守った。同国選手としては、大会が平たんステージが多かった1988年にスプリンターのショーン・ケリーが総合優勝を果たしている。最終日前日の個人タイムトライアルでステージ優勝したケリーが首位に立ち、逃げ切ったことはあるが、アイルランドの2選手がステージ優勝とリーダージャージを獲得したのは大会史上初。
「昨夜ベネットがメッセージを送ってきたので、明日はキミが優勝しなくちゃねと返信した。彼はステージ優勝するために相当のプレッシャーを受けていたから、それを達成できてボク自身もうれしい」とロッシュ。
「チームはウィルコ・ケルデルマンを総合上位に送り込む作戦で、ボクも彼をサポートしていきたい」
●4賞ジャージ
■マイヨロホ(個人総合成績)ステファン・ロッシュ(アイルランド、サンウェブ)
■マイヨベルデ(ポイント賞)ナイロ・キンタナ(コロンビア、モビスター)
●マイヨルナレス(山岳賞)アンヘル・マドラゾ(スペイン、ブルゴスBH)
□マイヨブランコ(新人賞)ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
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